今回のコラムは売上不振の原因について取り上げるのですが、そんな事分かっていたらとっくに手を打っているって人も居れば、売上不振の原因が分かっていても有効な対策が分からないって場合も有ると思います。
さらに急激な売上の低下の場合ですと、比較的原因がはっきりしていて分かり易い場合が多いのですが、長い期間にわたってジワリと売上が下降線を辿っている場合ですと、原因不明で対策の立てようが無い場合も有ると思います。
基本的に売上不振の原因(要因)を探るためには、事実を具体的に分けて考えてみる必要が有りまして、正確で客観的な事実を把握する必要が有りますね。
一般的にはよく外的要因と内的要因に大きく分けて、さらに細かく分析していく必要が有ると思います。
■営業不振の原因(要因)における内的要因
内的な要因ですから分かり易いと思えばさにあらず、中にいると問題点に気が付かない場合が非常に多いと思うのですが、社内のコミニケーションが取れていなかったり、社員の意識やモチベーションが低下していたり、整理整頓が出来ていない為に仕事の効率が落ちていたり、顧客管理が出来ていない為に、営業効率が落ちていたり、社内で営業ノウハウの共有や蓄積が出来ていない為に、新人営業マンのスキルが入社してから変わりなく上がっていなかったりと、売上に直接的に関係していなくても、それらが複合的に業績に影響を及ぼしていている場合も有ると思います。
実はこの営業不振の原因が内的な要因であるほうが、見つけにくく、更に改善を行っても短期間に業績を押し上げる場合が少なく、時間をかけて業績の回復に貢献していくような所がありますので、なかなか大変で有るといえましょう。
特に人間の意識やモチベーションに関して言えば、今日言って明日変わるような代物では決してなく、意識改革には長い期間が必要ですので、腰をすえて取り組む必要が有るでしょうね?
■営業不振の原因(要因)における外的要因
こちらに関しては、ライバル企業の動向やプロダクトライフサイクルや市場の変化などが上げる事が出来ますね?
場合によっては思い切った対策を取る必要も出てきますし、実際に思い切った対策を取る場合も少なく無いと思いますが、営業戦略でも価格戦略でも思い切った戦略に舵を切って成功する場合も有れば、取り返しのつかない状態になってしまう場合が有りますので、注意が必要でしょうね?
例えば価格競争を仕掛けて、自社よりも体力に勝るライバル企業に競争を仕掛ける場合などは、ライバル企業の動向まで予測しませんと、体力的に劣る場合は、仕掛けた側が負ける事になってしまったり致しますからね?
売上不振の原因(要因)と対策について必要な事は、原因を具体的に把握する事からですが、場合によっては複合的な要因で結果が出ているのに、一つの事柄だけしか気が付かなくて、しっかりとした対策が取れていなかったり、対策を打つ場合でも対策後の状況までを予測したりシュミレートして行う事と出来ればバックアップ的なセカンドオプションを考えておく事でしょうね?
追伸
売上不振の泥沼にはまってしまいますと冷静な判断力が鈍ってしまう場合が多いですので、冷静な判断力を失わないって事が一番の売上不振対策かもしれませんね?