営業の世界では歩合給が存在する事は少なく有りませんし、基本給+歩合給のような形で最低限の支給は保障して、後は営業成績によって上乗せされて企業によっては半分以上が歩合給になってしまう場合や、物凄く営業成績を上げても歩合給での還元が非常に少ない場合や、完全歩合給(フルコミッション)で営業マンが販売に携わっている場合も有ると思います。
完全歩合給(フルコミッション)になってきますと、完全に企業にとって都合の良い形で営業マンを使う場合が多く、決まってこんな事を言うと思います。
「あなたのやる気と営業力次第で幾らでも稼げます!」
まあ表現の違いこそあれ似たような事を話すと思いますが、まあ売れなければ・・・・って事ですよね。
余程、自分の営業力に自身が無い限り踏み込む人は少ないと思いますが、それでもかなりの数の営業マンが存在すると思いますが、多くの場合で定着率が非常に低いのではないでしょうか?
さて、営業マンのやる気を出させる為に歩合給(実績給)を導入するのは良いことなので有りますが、フルコミッションでの営業マンを使って販売をしようとするのであれば、営業マンの教育や営業支援の部分に力を入れる・・言い換えれば営業マンの育成能力が高い企業であれば、どんどんフルコミッションで営業マンを使って業績を上げて営業マンにも還元すれば良いので有りますが、実際には逆の場合が多いと思います。
営業マンの育成が出来るノウハウを持っている企業では、あまり歩合給の比率が高い場合は稀でして、営業マンの育成が出来ない企業ほどフルコミッションで営業マンを雇いたがる傾向が強いのが現実だと思います。
確かに営業の世界は実力の世界でありまして売ってナンボの所は大きいことは否めないのですが、お客が商品を買う場合には価格・品質に加えて企業のイメージや営業方針を営業マンを通して感じて購入に踏み切る事が少なくない訳ですから、注意が必要なのではないでしょうか?
基本給がしっかりしている企業の営業マンは忠誠度も高く、長く企業が繁栄しませんと自分の生活にも影響が出ますので、自分の売上と共に企業の対外的な信用についても考えて営業活動を行ないます。
フルコミッションの営業マンが、そうではないとは言い切れないのですが、売れなければ全く収入が無いわけですし、後の事を考えるよりも今日の売上にのみ集中してしまうと思いますので、場合によっては無理な販売方法になってしまう事が有ることは否めないと思います。
但し
基本給+歩合給のバランスが良く、営業力を高めるつまり営業マン育成能力が高い企業は、高い業績を上げると思います。
多くの企業にとって営業マン育成能力が一番の課題ではないのでしょうか?