初荷の習慣

2022/8/16更新

初荷の習慣

年が明けて仕事始めの時期になりますと初荷の習慣を思い出してしまいますが、最近では初荷の光景もすっかり少なくなってしまったのでは無いでしょうか?

私の知っている初荷の光景を少し書いて見ますが、電気販売店に照明器具や電気工事資材を卸している問屋さんの初荷風景です。

年が明けて初荷の日になりますと、営業マン全員が1台から2台の車に分乗して顧客のお店を順番に回っていきます。
お店に到着したら、初荷(普通に年間通じて売れるちょっとした商品)を初荷として納品したら、顧客に破魔矢を差し上げて御神酒を頂いて、顧客の商売繁盛を祈願して営業マン全員で拍手(かしわで)を打って、終わりです。

そんな感じで2~3日かけてほぼ全ての販売店を巡回して初荷が終わるのですが、このような商習慣はまだ残っているのでしょうか?多分ほとんど残っていないと思います。

まあ結構のんびりしていた時代でしたので、初荷のような習慣が有ったと思いますが、最近では営業効率とか仕事の効率と目標達成が最優先になって参りまして、しきたりや風習を踏襲する事も少なくなってきていると思いますが、そもそも大晦日も正月も普段と変る事無く営業をしているお店ばかりになって参りまして、正月らしさはすっかり影を潜めてしまっていますので仕方が無いのかも知れないですよね?

ただ初荷の習慣の存続はさておきまして、初荷の良いところが一つ有ると思います。

それは、私の知っている初荷では基本的に担当営業マンが単独でいくのではなく、営業所長以下、所属の営業マンが全員で一件の顧客に訪問していましたので、普段は顔を知らない他の担当エリアの顧客と顔を合わせる機会でも有りましたし、担当エリアが変更になった場合でも、一度でも訪問して顔を合わせてあっただけでも、良かった面が有ったと思いますし、顧客としても営業所長が来る機会も初荷位しかなく、また他の営業マンと顔を合わせる良い機会だったと思います。

別に縁起を担いで初荷を行う必要は無いと思いますが、年に一回はこのように営業所長以下全員で一件の顧客を訪問する機会が有っても良いのでは無いでしょうかね?

今では初荷と言っても分からない営業マンの方が多くなってしまったと思いますが、更に減ってくる事は有っても復活してくる事は無いのでしょうね?

追伸
昔の商売では正月明けは月半ばまでは、まともな営業はしないで挨拶回りに行くか、挨拶回りに来た人の対応だけで、それが一段落してから本格的な営業活動になっていたっと思いますが、そのような余裕が欲しいところですよね。

営業コラム 第四部 コンテンツ一覧

新着記事