営業の世界で最近では上客って言葉は余り使わなくなりましたし、お客の目の前で言える台詞でも有りませんが、上客とはお得意様の中でも上得意の沢山買ってくれるお客ですとか、多くの新規顧客を紹介してくれるお客の事ですね?
さてこの上客ですが、探すものなのか作るものなのかって事について書いて見ようと思います。
「上客を探さないと・・・」とか「上客を捕まえて」って言葉が上司からとか出てくる場合が有ると思いますが、基本的には営業マンが努力して上客は作るのではないかと思います。
勿論、いくら努力しても値段が安ければ他社に流れてしまうお客ですとか、元々購買力の無いお客ですと上客にはなり得ませんから、上客を探すって言葉も半分は当たっていると思いますが、顔に”上客”って書いて有る訳も無く、探して作り上げるってのが正解では無いでしょうか?
さてこの上得意(上客)ですが、実際の営業の現場では、作ろうとして作ったのではなく、年々も取引を続けていて気が付いたら、毎年の購入額や紹介の件数が群を抜いていて、上客になっていたってパターンが一番多いような気がしますが、やり方によっては積極的に自ら造り出す事ができるのかもしれません。
ここでよく出てくるのがABC分析の手法だと思いますが、ABC分析は結果を元に分析する以上に下のランクのお客をより高いランクに押し上げるための、資料でありツールであると考えます。
例えばですが
・Aランクのお客 年間1億円以上の購入客 3社
・Bランクのお客 年間5千万円以上 10社
・Cランクのお客 それ以下 200社
以上のような顧客を持っていた場合ですと、Bランク→Aランクに何社引っ張り上げられるかですし、Cランクのお客の中から何社Bランクに持ち上げられるかが全体の売り上げ実績を左右してくると思います。
ここで漫然とBランクのお客に対してアプローチや提案をするとしましても、営業マンの持っている時間も営業リソースも限られていますし、そもそも上客(上得意)の客を作るには、半年や一年の歳月は普通に掛かってしまいますので、更なる分析を元に営業マンは活動することが大切だと思います。
同じBランクのお客でも、購買力の関係でもう幾ら営業マンが商品をPRしても、これ以上の売上は見込めない場合と、競合他社からも商品を買っていてライバル他社を追い出せばまだまだ買ってもらえる場合とが、同じBランクのお客でも状況が違う場合が多いと思います。
又、Cランクのお客をしっかり精査してみますとアプローチのやり方や営業マンの努力次第で、Bランクの実績を出せる場合も少なくないのではないでしょうか?
今回は既存客を持つルート営業関係の話になってしまった感が有りますが、新規顧客開拓ありきの場合では上客って言葉の意味は軽くなりまして、その場で買ってくれるかが大きな要素になってきますが、上客(上得意客)って言葉を使って、売上を伸ばすためには、
1、正確な現状分析(お客の把握)が有って、それから営業マンの営業努力が生きてきますし、分析無しで闇雲に走り回っても営業効率が上がらないと思いますよ。