営業活動を長年やっていますと、数え切れない位の失敗事例と数え切れる成功事例が蓄積されてきますが、殆んどの場合におきまして個人の営業マンの頭の中にのみ入っていて、外に出て行く事は無いと思います。
特に失敗事例については実は成功事例よりも役に立ったり、今後の営業活動に生かせる貴重な情報が含まれている場合が多いのですが、積極的に情報を共有する体制になっていない場合が殆んどだと思います。
又、雛形や書式を作成してみても、そのまま情報が出てこないままで終わってしまっている場合も有ると思います。
失敗事例や成功事例のドキュメント化を行って情報の共有については、多くの方が重要だろうと答えると思いますが、ネックとしては事例を記録しておく事が、営業マンの多大な負担になってしまいまして、事例を記録する時間で営業活動の時間が圧迫されてしまう事を考えてしまう場合が多いのでは無いでしょうか?
確かに、商談が売れた、又は売れなかったで結論が出た段階で過去の商談履歴を振り返って、ドキュメント化しようとしても細かい事は忘れてしまっていますし、思い出しながら書くのでしたら時間がかかって仕方が無いと思います。
ではどうすれば良いのでしょうか?
一つのご提案として、営業日報の電子化する方法が有りますが、それほど高価なシステムは必要ないのです。
日々の営業の活動を日報に商談やお客との会話の内容や提案の内容を記録しておくだけなのですが、電子化した日報では後から、顧客別に訪問や商談の履歴を取り出して集計する機能を多くが持っています。
この機能を使ってしまいますと、失敗事例集や成功事例集を作るには、商談毎に履歴を集計してしまえば、即座に事例集が出来上がってしまうって寸法です。
これら集計した集計した事例に関しては分かり易いタイトルと担当営業マンの所見を追記する程度で、貴重な営業資料になってくるのではないでしょうか?
営業の世界におきまして目的は勿論、商品やサービスを販売する事で成功を目指すわけですが、如何に失敗を減らす事が出来るかが、成功率を高める事になりますが、多くの営業現場では個人の営業マンの経験や蓄積してきたノウハウって事で、その情報を社内で共有する事は少なかったと思いますし、営業マンによっては自分の経験や知識を人に教えたがらないケースも多かったと思います。
とはいえ会社組織として営業活動を行なっているメリットは情報の共有であり、営業マン同士お互いの切磋琢磨が個々の営業能力を高める事につながって来ます。
同じ社内に居て、朝夕営業マン同士が顔を合わせて、月に一回営業会議を行なっていたとしても、個別の事例に関しての情報交換はさほど行われていない場合が殆んどだと思いますし、失敗事例や成功事例の研究の為に時間を割く事もままならない状態の場合も多いと思います。
そんな時は、少し営業日報を見直してみて情報の共有を計って見るのは如何でしょうか?
追伸
セールス失敗事例集とか構えてしまって体裁を気にする事は必要ないと思います、ただ個人の営業履歴を共有できる状態に出来れば良いのではないかと思っています。