赤黒処理(売上計上)

2022/8/16更新

赤黒処理(売上計上)

見かけ上の売上数字を計上する為に、昔から行なわれている手法で赤黒処理について今回は書いてみますが、賢い営業マンはやってはいけません。

例えば、会社全体でも1営業マンでも、今月(今期)あと100万円の売上をどうしても確保しなくてはならない状態になってしまって、どこをどう営業しても、あと100万円の売上が確保できないが絶対に売上を達成しなくていけない場合に行なわれているようです。

やり方の例
営業マンAが月末になって、あと100万円の売上を計上する必要が出てきてしまったときに、懇意にしてくれているお客Bさんの所へ訪問します。

そこで営業マンAはBさんに100万円の売上計上のお願いをするわけですが、普通に100万円を計上しただけではBさんは翌月末とかに、100万円の商品代金を営業マンAが所属する会社に支払わなくてはいけなくなってきます。

そこで営業マンAは100万円の売上計上に対して翌月になったら赤黒処理をする約束をするわけです。

つまりBさんに当月100万円の商品を購入してもらう訳ですが翌月になったら(支払期日)までに、100万円の赤伝(返品伝票)を入れまして、更に同時に100万円分の黒伝票を計上するわけです。
※赤伝だけですとマイナスの売上が計上されてしまいますから同時に黒伝票も入れるわけです。

こうしますと、赤黒処理で支払期日が1ヶ月伸びてしまいまして、場合によってはBさんが正式に商品を購入してくれるまで、毎月、赤黒処理を繰り返す事によって支払いだけが先へ先へ延びてくる形になるわけです。

※信じられない事に場合によっては年度末の赤黒処理を全体とした売上計上に対して、年間のバックリベートを支払ってしまう場合もあるようです。

最初に書きましたが賢い営業マンならやらない事なのですが、営業マンの中には最後の目標達成がかかっている場合に、やってしまう場合も有りますし、会社として見せ掛けの売上高を確保するために、赤黒処理の手法を用いてしまう場合が存在するようです。

もし、これを読んでいる方がこのような手法を考えているとしたら、企業や営業マン自身に何のプラスにもなりませんし、余計な事務処理が増えてしまったり余分な在庫が増えてしまう原因になりますので、考え直す事をお勧めいたします。

追伸
過剰な目標達成へのプレッシャーや対外的な売上高の確保が根本にあると思いますが、根本的な部分を解決する事が先決ですね。

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