商売の世界には損して得取れって言葉が有りますが、果たしてこの言葉は使えるのでしょうか?
私の個人的な考えでは”損して得取れ”って言葉は、損して商売をやってしまった場合の言い訳である場合が多く、本当に損してから後で得取れる場合は、少ないと思います。
稀には後々、得が取れる場合があるかもしれませんが、売れない営業社員が、赤字の販売を行なって、そのままずるずると赤字商売を続けてしまったり、後で取り返しが出来ない場合が多いと思います。
例えば100万円の商品で仕入原価が80万円、粗利率が80%、定価販売で利益が20万円としましょう。
これを新規開拓におぴて70万円で販売してしまいますと、△10万円の赤字販売になります。
果たして、後々この赤字分を埋め合わせられるだけの、利益をこの客から出すだけの販売が出来るのでしょうか?
このような販売方法で新規顧客開拓をした場合に、ある割合では元が取れる商売が後々出来るかもしれませんが、それも絶対に100%ではないのです。
逆に、一時的にせよ赤字を出すって事は経営上、非常に大きなリスクを発生させる事になってしまいます。
つまり、最初から得して得取れってポリシーで営業活動していたほうが、リスクが非常に少ないのです。
追伸
損して得取れが必要な場合が出てくるのは新規顧客開拓の場合ですね?
新規顧客開拓の場合はライバル他社から、お客を奪う場合が多いですから、どうしても最初は利益を無視して取りにいく必要が出てくるわけですね?
この場合は、新規顧客開拓で活用する、戦略商品を設定して新規顧客開拓には利益度外視の戦略商品をもって、市場に攻め込んでいく戦略をとって成功している企業があります。
必要であれば、戦略商品の設定も必要では無いでしょうか?
※多くの戦略商品は、余り単価が高くなく、比較的よく使われる消耗品のような商材の場合が多いですね?
消耗品は単価が安く、手間を考えるとあまり力を入れて販売しない場合が多いのですが、使い方によっては大きな利益を生み出す使い方も出来るのです。
まあバランス感覚とかコスト意識とか先を見て営業が出来るかどうかが損して得取れを有効に使えるのか、それとも損しただけで得をとれないまま終わってしまうかの分かれ目で有りまして、振り返る事や状況をチェックする事が大切ですよね。