一般論と致しまして商品やサービスを市場に提供して販売する場合、提供できるアイテム数は多ければ多いほうが、より多くの販売チャンスを掴むことが出来ます。
しかしながら、商品やサービスの販売にあたり、在庫を必要とする場合や商品知識や技術的なサポートが必要な場合も有りますし、人間(営業マン)が持っている時間も最大で一日24時間1年365日しか有りませんので、営業効率を考えますと闇雲に手広くやっていく事も不可能になってくるわけです。
多くの商売や営業活動を長年行なっている場合では、年々自然と取り扱い商品や提供するサービスが増えてくるわけですが、場合によっては手広くなればなるほど、利益率が落ちてきてしまったり、在庫が増えすぎてしまったり、取り扱い品目が増えすぎてしまって、更に新しい魅力的な商材があっても何かを捨てない限り、抱えきれなくなってしまう場合があります。
ここで登場してくるのが、選択で有ります。
又、粗利率が全体で下降してしまった場合は、営業効率/利益率を勘案しての集中を決断する必要が出てきてしまったりします。
この選択と集中に関しては企業規模や考え方によって、一部商品の取り扱いを完全に中止してしまう場合であったり、大きな企業などでは分社化などによって、部門ごと本体から切り離してしまう場合があります。
やり方や方法は違っても、営業品目を見直してより効率を良くしていこうという考え方で違いは無いわけです。
さてこの選択と集中の営業戦略ですが、新しい営業品目を追加する事よりも、今まで商売してきた営業品目を絞り込むほうが、何倍も考えてしまうと思います。
一番は既存客に対して取り扱い中止の告知に躊躇してしまう場合も有りますし、粗利率が低くともある程度の売上が毎月上がっている場合なども考えてしまう場合が多いと思います。
実際には何処の企業も既存の商品やサービスの販売と平行して新商品の営業活動を行なって、徐々に主力商品を利益率/営業効率の高いものにシフトしていくわけですが、経営者の中には普段から、分析作業を怠っていて、選択と集中のサイクルが回っていない場合があります。
つまり
選択と集中の企業戦略に最も必要な事は、事実(現実)をよく見て分析する事からはじめまして、そこから次のステップとして何を捨てて何に営業資源を集中していく事が重要になってきますね。
追伸
選択と集中が上手く行かなかった企業よりも、選択と集中が出来なくて下降線を辿った企業が圧倒的に多いと思います。