すごい朝礼術(2)

2022/8/16更新

すごい朝礼術(2)

本文は私が、月刊「月刊近代中小企業」へ寄稿した内容を掲載しています。

■朝礼ノートで有意義な朝礼に変った販売会社
朝礼は直立不動で、お話を拝聴するスタイルが一般的ですが、朝礼には全員が必ず手帳を開いて通達事項や連絡事項を全てメモを取る事を実行している企業が増えてきています。
朝礼で話すほうも、話しっぱなしで聞いている相手がメモを取らなくても、何も感じないようであれば、後に残ることもなく、それっきりの話しっぱなしで構わないと思っているに違いないのです。

朝礼時に聞いた話をメモを取る習慣が出来ていると、話すほうも無駄な話をしなくなりますから、長々と無意味な訓示を話す管理職もいませんし、営業マンが客先で掴んできた情報も、短時間に効率良く全員に必要な通達事項が伝わるように、簡潔明瞭に話をするようになります。

ここでは朝礼の時間を使って話すべき内容が無い場合は、無理に話をしない事になっています。

やむを得ず朝礼に参加できない社員は、朝礼に参加した全員が朝礼の内容をメモを取っている訳ですから、参加したほかの社員から内容のメモを読ませてもらえば事が済むわけです。

勘の鋭い方でしたら既に気が付いていると思いますが、朝礼時に必ずメモを取る習慣と簡潔明瞭に伝えるべき事柄を伝える事は、普段の営業活動の訓練にもなっていまして、客先で相手の話の要点を手帳に書き留めて書き残す事や、要領よく相手に伝える事の訓練につながる訳ですね。

■朝礼から営業スタイルの改善へ

実に簡単な事を書かせて頂きましたが、あなたや、あなたの会社の営業マンが顧客に訪問した際の訪問内容は、取りこぼしなく無く会社に持ち帰っているでしょうか?
実に多くの営業マンが、顧客訪問時に手帳を出すのは予定の確認くらいで、どんなに有益な情報も、大切な約束事も全てを頭の中に記憶するだけで、一切メモを取らない場合が多いのです。

これでは顧客との約束を忘れたり、折角有益な情報が耳から入ってきても、その場は覚えていても次の訪問先で、すっかり忘れてしまって役立てる事が出来なかったり、場合によっては膨大な機会損失を生み出しているかもしれません。

営業に限らず、

・理解して要点をまとめる能力
・要点を簡潔明瞭にしっかり相手に伝える能力

の2つの能力は基本的な必須能力になってきますが、朝礼スタイルを参加する全員が手帳を片手に要点をメモする習慣を定着するだけで、大きく向上するのです。
朝礼時に手帳を開いてメモを取る事は、何の弊害もマイナス要素も一切発生しない朝礼スタイルの改善ですので、明日の朝礼から実行してみては如何でしょう か?

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