関東圏の人間に比べて関西の方は、良く言えば交渉が上手で値切り上手、違う見方をしますとえげつないって表現になると思いますが、商談の中には価格交渉が成立して、売買契約が成立した後になって、更に値引き要求が出てきて営業マンが苦労する場合がありますが、今回は事後値引きについて考える所を書いてみようと思います。
土木建築関係の方に聞く話では、見積段階でさんざん値引き交渉があって、請求書を出した時点で再度の値引き交渉が入って、最後に支払いの段階で最後の値引き交渉が入る、値引き交渉の三段活用のような、値引き交渉がある場合も有るそうです。
お客の心理としては1円でも安く買い叩きたいのは当然の心理では有りますが、交渉される営業マンにとっては骨の折れる商売では有りますが、逃げていては商売が成立しない場合も有るかと思います。
さてこの事後値引きの交渉ですが、多くのお客は駄目で元々、もし少しでも安くなれば儲け物といった感覚で、営業マンに言ってくる場合が多いのですが、営業マンの心理としては、今後の取引の事や、大きいのは売掛金の回収の事を考えてしまって、交渉がまとまらなければ入金予定日にお客が入金してくれなくて、回収ずれをおこしてしまう、恐怖から事後値引きの交渉テーブルについてしまう場合が多いと思います。
事後値引きなんて事が発生する商売なんてのは良い事では有りませんので、時間をかけてでも習慣を変えていかなくてはいけませんよね?
そもそも事後値引きが発生する土壌として、契約書の存在意義といいますか、契約行為に対する遵守精神が低いために、一度 契約が決定した後に契約内容を変える発想がある訳でして、もしう売買契約書なり、作業請負契約なり、書類がちゃんと整備されていないようであれば、先ずは商行為における契約書の整備から始める必要も有ると思います。
※驚くべき事に、未だに口約束で商売をしている業界や企業も数多く存在しますが、口約束での商行為でも問題なく、営業をしていれば無理に硬くする必要は無いのかもしれませんが、出来れば商行為が発生する営業には、書類での確認は必要だと思います。
更に、この事後値引きの習慣につきましては、社長以下全員の意思統一が最も大切な事で有りまして、社長以下、末端の営業マンまでが、売買契約の段階でしっかりした売買契約書を交わす事と、事後の値引き交渉を行なわない、強い意志が必要になってきます。
仮に事後値引きの交渉に一切応じない結果、代金回収に支障が出てしまった場合でも、会社としては営業マンに責任を押し付ける事をしないで、上司なり場合によっては経営者が自ら、客先に連絡を取って、交渉を行なうべきでは無いでしょうか?
※追伸
企業にっては、長年の慣習になってしまって予め、値引き交渉の三段活用を予見して提供価格を設定している場合もあるようですが、それで長年商売が成り立っている企業が存在することに、私は疑問を感じております。