とある会社では、営業成績の上がらない営業マンは、行動の全てを上司が管理して営業マンは上司の指図以外の行動は一切とれない状態で、客先への訪問に関しても事前の計画通りに営業して、一軒の訪問が終わるたびに、結果を上司に電話で報告を入れて、完全に管理下におかれている、すなわち管理営業マンになっている場合があります。
管理営業マンになってしまえば、上司が全て行動を管理してくれますから、営業マンは指図されたとおりに動けば良いので、楽なようですが、実際にはちっとも楽しくないと思います。
経営者としては営業成績の上がらない営業マンは、営業センスの有る上司の管理下に置いて、少しでも売上の向上を図ろうと思った末の、管理営業マン制度なのだとは思いますが、営業センスのある売れる営業マンが必ずしも、有能な管理職ではないのが、管理営業マン制度を取り入れておもったより成績が上がらない原因ではないでしょうか?
経営者の中には営業成績が伸びない営業マンに対して、指導よりも管理を厳しく厳しくしていく方がいます。
まあ気持ちは分かりますがね。
朝礼が終わってから、営業マンの本日の行動予定をチェックして、訪問が一軒終わるたびに電話で報告をさせて、更に帰社してから詳しい日報を提出させて日報を元に色々追求を行なうわけです。
少し書き方が大げさになってしまったかもしれませんが、経営者や管理職の方の中には、とにかく売れない営業マンに対しては、厳しく管理をしていく事しか頭に無い方が多いのは事実ではないでしょうか?
営業マンにしてみれば、厳しく管理されては息苦しくて仕方が無いわけですし、上からギチギチに管理されている状態で、モチベーションややる気を出せる営業マンは少ないのではないでしょうか?
営業マンの成績を上げる為に管理体制を強化していくのは、気持ちとしては非常に理解できるのですが、出来れば管理しなくても営業マンが自由な動きで売上を確保できるように、指導育成できるのが一番理想の形ではないでしょうか?
実は誰も口には出さない場合が多いのですが、営業マン時代によくさぼっていた営業マンが、管理職や上司になった場合、自分が営業マン時代に良くサボっていたものですから、営業マンは目を離すと直ぐにサボる!
営業成績の上がらない営業マンはきっとサボっているに違いない!といった発想なのではないでしょうか?
営業の上司や経営者のやるべき事は、最低限の営業マンの管理は必須ですが、
○営業マンが自分自身で販売成績を確保できるように教育する
○販売方法や、見込み客の確保など営業マンの個人的な能力に頼らなくても売れる体制を作る
が最重要課題なのです。
このような最重要課題を実現するためには、膨大な時間と労力を必要としますので、必要以上に営業マンを管理する時間は取れないのではないかと思います。
営業成績が上がらない営業マンに対して、兎に角、管理体制を強化しようとしているのでしたら、少し考え直したほうが良いのではないでしょうかね?