営業の仕事をやっていますと断り文句を聞いた事が無い営業マンは存在しないと思いますが、有る意味、はっきりと買わない意志を告知してもらって、はっきりと断って貰ったほうが営業の区切りがついて、かえって効率が上がる場合があります。
売れない営業マンのタイプの一つに、お客からの断りを聞くのを極端に恐れて、売れる見込みが低い状態で、ずるずると売れない営業を引きずってしまう場合が多々あります。
逆に出来る営業マンの多くは、全く見込みの無いお客からは、早々に断り文句を言って貰った方が良いと考える方が多いですから、売れる可能性の低いお客に時間を取られてしまって、無駄な時間を過ごすことは少ないと思います。
※辣腕営業マンの中には絶対にお客に断り文句を言わせないで、強引に契約までもって行く方もいると思いますが、極稀なケースでありましょう。
営業スタイルの違いとして、一生懸命セールスをして、興味の無いお客もセールストークで販売まで持っていく営業スタイルの場合と、買いたいお客を探すのであって、買いたく無いお客に強引にまで販売しない営業スタイルでは、断り文句に対する、受け止め方も違うと思いますが。
断り文句の代表的なもので<今間に合ってます・結構です・いりません・お断りします>とまあこの辺りは言われたほうも、はっきりと断りだと分かりますが、微妙なのが<考えておきます・検討しておきます>の類の断り文句でしょうね?
良く言われる話で、関西人に営業をしてお客が<考えておきます>といった場合は、遠まわしの断り文句で有る場合が多いそうなのですが、関東の人間にとっては、お客が良く考えておくといえば、額面どおりに受け取って、見込む客に入ってしまう場合も多いと思いますが、この辺りが日本語の妙なので有りましょうね。
私の気持ち的には、買う気が無い場合は、さっさとはっきりズバリ断って貰ったほうが余程嬉しいのですが、お客によっては必要以上に、(一生懸命セールスしている営業マンに対して)気を使ってしまって、遠まわしに断って営業マンに伝わらない場合も有りますね。
営業マンもお客が、遠まわしに行ってきた場合は、断りの意志があるかどうかを単刀直入に聞いてしまったほうが、良い場合も多いのでは無いでしょうか?
つまり営業マンがお客に対してセールスを行なう目的は、最終的に<買う><買わない>のどちらかをはっきりさせる事なのですから、短銃明快に営業効率を考えれば
A <買う>に到達するお客の比率を上げる
B <買う><買わない>の最終的な結論を得るまでの、時間を短縮させる
以上の2つを向上させる事が大切になってくるわけです。
ずるずると買わないお客を引きずってしまう営業マンの場合は、Aの<買う>に到達するお客の比率を上げる事ばかり考えてしまって、全体の効率を下げてしまっている場合が多いと思います。
追伸
営業は断りの文句を聞いてからがスタートなどと言う言葉がありますが、あまり実践する内容ではないと思っています。